先日発売されたJuice=Juice(ジュース・ジュース)の10周年記念ベストセレクションアルバム『juicetory』やっと手にしました。
1曲目のロマンスの途中を聴いた瞬間から身体に稲妻が走りました。マジで。
この感覚は久々。
「アイドル」の運営やマーケティング面ではイマイチな点がある事務所だが、音楽にはガチな事務所だなあと改めて感じました。
打ち込み全盛、前奏無しのファストフード系楽曲が全盛のこの時代にこのクォリティの音源をリリースしてくれるのはマジで素晴らしい。
これまでは圧倒的にライブ>音源でそれは揺るがなかったんですが、このjuicetoryはライブすら凌駕する勢いの音源になってます。その表現が大げさでないぐらい良い。
クッソいいぞこれ・・・過去イチかもしれん
マジで。
確かに選曲は良い感じするけど。
あんた全部過去楽曲のアルバム持ってんじゃん。
それに、いまのメンバーで再録ってオリメンの方が歌上手いんじゃないの?
なんならアンタロマンスの途中なんてリリース当時原曲クッソ褒めちぎってたやん。
でもまあ新規の人はわからないかもしれないから、このアルバムがいかに「ヤベェ」か説明してやるよ。
ベストセレクションアルバム『Juicetory』のここがスゴい、ヤバい
アルバムの概要
Juice=Juiceの結成10周年を記念したベストセレクションアルバム。
ベストアルバムと違うのは、単に人気曲を詰め込んだわけではない点。
チョイスに若干の癖があり、ド定番の曲を詰め込むというよりは「再録したい」楽曲を中心に選んだ節がある。
(ブラック・バタフライとか)
楽曲への確かな愛着を感じた。卒業加入のグループとすることで、メンバーが変わりつつも歌い継ぐことが可能になった。その選択があったからこそこのようなアルバムを残すことができたのだから、自分はJuice=Juice陣営のこの選択を支持したいと改めて思った。
収録楽曲
- ロマンスの途中 (2023 10th Juice Ver.)
- 私が言う前に抱きしめなきゃね (2023)
- イジワルしないで 抱きしめてよ (2023)
- 初めてを経験中 (2023)
- ブラックバタフライ (2023)
- Wonderful World (2023 10th Juice Ver.)
- CHOICE & CHANCE (2023)
- Magic of Love (2023)
- カラダだけが大人になったんじゃない (2023)
- Never Never Surrender (2023)
- 微炭酸 (2023)
- 「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの? (2023)
- ポップミュージック (2023)
- ボン・ヴォヤージュ~想いの軌跡~
1曲目から歴史をなぞるような流れが続き。Wonderful World (2023 10th Juice Ver.)⇒CHOICE & CHANCE (2023)⇒Magic of Love (2023)の流れがライブの畳みかけのようでめちゃくちゃアガります。エグいて!
現メンバーで再録
何より重要なのが「現メンバー11人で」レコーディングし直している点。
やはりJuice=Juiceといえばオリジナルメンバーの宮本佳林さんや高木紗友希さんの高い表現力と歌唱力ありきのグループで、実際に当時を知っているヲタクからすればそのイメージがかなり強いと思う。
しかし今のメンバーの歌声はまた当時と異なった方向性で非常に溌溂としておりソウルフルだ。これは伸びやかで表現豊かな段原瑠々さんの声の影響が確実にあると思う。
単に音階を表現するだけでなく、その歌声の中に確実に感情が込められている。そしてその歌声に打算がない。今を本気で表現していることが伝わる素直な歌声でスッと胸に入ってくる。その「歌」への真摯な姿勢が確実に他のメンバーにも伝播している。自分は今のメンバーの歌声もとても好きだ。
また、キャリア全盛期ともいえる植村あかりさんの歌声を収録できる点も大きい。アイドルという枠を飛び越えた力強く伸びやかな歌声で、過去の自分の歌声を超えた「最高」を表現している。
その他オリジナルにはなかった井上玲音さんのボイスパーカッションが収録されたCHOICE&CHANCEや、パワーアップした有澤一華さんの叫びが収録されたNever Never Surrenderなど注目すべき点が数多くあるアルバムになってます。
目玉は楽器隊も含めて再録された「ロマンスの途中」
Juice=Juiceのメジャーデビューシングルであり、至高の楽曲「ロマンスの途中」
元が最高なだけに料理をするのも非常に難しい楽曲だと思いますが・・・前奏のギターフレーズも含めてオケがかなり大胆に変わっております。
参加メンバーを観てびっくり。
- ギター&プログラミング:ハロプロでおなじみ鈴木俊介さん
- 電子ピアノ:キリンジ・富田ラボのサポートなどで有名な松本圭司さん
- トランペット:JUJU、いきものがかり、Little Glee Monster、DREAMS COME TRUE、SKY-HIなど参加のベテラン吉澤達彦さん
- トロンボーン:堂本剛、五木ひろし、大塚愛、スキマスイッチやテレビの音楽番組などでも活躍の鹿討奏さん
- アルト&テナーサックス:Dreams come true、The Boom、平井堅、古内東子、モーニング娘、V6、ポルノグラフィティ、SMAPなどに参加の竹内良成さん
- ベース:今や日本一といってもいいぐらい売れっ子で各所から引っ張りだこのハマ・オカモト
- コーラス:原曲通りのつんく♂、CHINO、山尾正人
大御所だらけのとてつもないメンバー!!
アップフロントのガチな音楽事務所としての渋めなコネクションを全力で活かした参加メンバーになってます。最強の過去を乗り越えてやるというかなりガチめな意志を感じました。
個人的に鈴木俊介さんのギターがめちゃくちゃ好きです。ハロプロ研修生の43度やつばきの表面張力、アンジュルムの46億年LOVEなどハロプロのガチ系名曲をたくさん手掛けてる。モーニング娘。だと泡沫サタデーナイトやスカッとmy heartが好き!
また自分は個人的にハマ・オカモトさんのベースがめちゃくちゃ好き。原曲の笹本さんのベースもめちゃくちゃ好きでしたがこのグルーヴ感はたまらない!iriのcoasterや星野源のSUNなどハマさん参加の楽曲は、個人的にダイスキすぎる名曲が数多くありやす。(挙げた二つもまだ聴いてない人は是非聴いてほしいっす)
そしてロマンスの途中(2023)・・・・間奏前のスラップがめちゃくちゃカッコいい!!
後はブラスセクション。生感が凄い!!!後半にかけてどんどんノッていく感じに鳥肌が止まらない。めちゃくちゃライブ感と野性味を感じるレコーディングになってます。めちゃくちゃ良いです。
音源なのにここまでライブ感残せるのはすごい!フレーズも含めてかなり遊んでます。レコーディング楽しかっただろうなあ(映像観てみたい!)
メンバーの声もかなりいい。めちゃくちゃ伸びやかでグルーヴ感がある。ノッているのが音源からも伝わってくる。最高に楽しい。すごい。やばい。
更に美しさを増したWonderful World
元々美しいハーモニーの美しさに定評がある楽曲でしたが、原曲のもつ美しさは残しつつ、コーラスやベース、楽曲の構成が変わっています。
少し軽い音だった部分が見直されて、全体的に重厚感が増している印象です。
今メンバーで奏でる美しいアカペラから始まるこの楽曲、めちゃくちゃいい曲だなと改めて思いました。
スカパーエムオン!の10周年記念特番で披露したパフォーマンスが映像に残っているので貼っておきます↓
本当に素晴らしいアルバムです!!
衣装・アートワークがヤバい
何といっても千鳥格子の衣装がヤバいです。
デビュー当時の「千鳥格子」柄を10周年のタイミングでもってきた衣装スタッフさん天才すぎます。
また細部も含めてかなりブラッシュアップされていることを感じます。
昔はハロプロ=衣装やMVがダサいというイメージが少なからずありましたが、今回のアルバム、衣装やアルバムのアートワーク含めて驚くほど上質です。
もはやこれはハロプロではない。新しい何かだ。
そう思わされるようなカッコ良さになってます。
『juicetory』配信リンク
ハロプロなのでサブスクはないんですが、シングル・ハイレゾ配信はやってます。iTunesなど。
視聴もできるので是非!迷わず聴けよ・・・聴けばわかるさ!
『juicetory』円盤はこちら
初回限定版には2023.2.28に行われた日本武道館公演『nouvelle vague』のBlu-rayがついてきます。
STAGE~アガってみな~↓
POPPIN’ LOVE↓
このライブは演出もセットリストも含めとても素晴らしく今のJuice=Juiceが再評価されるキッカケにもなった最高に評判が良いライブなのでオススメです。