皆様ご機嫌よう、ごいちです。
ヤツとはそう、あの悪名高い「大阪万博のロゴ」だ。
詳細はこのあと紹介するが、最終候補の中から選ばれた一つに対しネットが荒れに荒れ、様々なパロディ画像がツイッター上に現れるなど祭り状態になった。これが非常に面白かったので紹介していこうと思う。
まず、今回の大阪万博について知らない人も多いと思うので紹介してみる。
大阪万博ってなに?
万博というと岡本太郎や21世紀少年のイメージが強いと思う。自分の知識も正直そのレベルだ。公式サイトにて詳細を見てみると、
開催場所:大阪の夢洲(ゆめしま)
想定来場者数:約2,800万人
経済波及効果(試算値):約2兆円
とのこと。経済波及効果すさまじい。
日本の最新技術や文化の発信のチャンスになるため、日本や日本の企業にとって国内外で投資を集める良い機会になるようだ。よくビッグサイトでやっている イベントの規模がデカい版といったところか。
開催は5年後とのこと。5年前から準備するというのはかなり大掛かりなイベントだと感じる。何しろオリンピックやW杯より長い。5年間で世界ってかなり大きく変わるからね。小学生で喩えるならば、1年生の頃ビーダマンやミニ四駆が流行ってたのに小学6年生になると遊戯王カードが流行ってたりする、世間もそんな変わりようだからね。
大阪万博のテーマ=いのち輝く未来社会のデザイン
とのこと。言葉の意味合いが広いため、伝えたいことがイマイチ伝わってこない感じがあるが、全体主義・無個性なものではなく、全体でもっと「個」の輝きに目を向けていこう、そんなニュアンスが伝わってくる。
大阪万博のサブテーマ=①多様で心身共に健康な生き方②持続可能な社会・システム
①に関しては「多様さ」と「健康な生き方」を同列で挙げるのに違和感があるが、「人と同じことを無意識に強制しがちな同調圧力が強めの日本人社会」にとっては必要な考え方だと自分も思う。
②「持続可能な」というキーワードは、最近注目されているSDGs(持続可能な開発目標)で耳馴染みがあるが、要は「その場しのぎや対処療法で終わらず根本から育てていく」ような考え方だと思う。
大阪万博のコンセプト=未来社会の実験場
個人的には「実験場」というとどうしてもあまりいいイメージが浮かばない。ガンダムにおいて試験機はパイロットがGで死にかけたり戦争においても実験場というと人体実験を想像してしまう。が、参入障壁低めでやりたい放題試していいよ!というウェルカム体制を表現しているとしたら面白い言い回しだと思う。この言葉にはなんというか良く捉えると敷居の低いフランクさがある。
大阪万博のキーワード
- 様々な個が輝く
- 個と個が繋がり「共創」が生まれる
- 共創が連続することで「持続可能な世界」が創り出される
- 日本らしさ、大阪・関西らしさを発信する
- 今までにないアプローチに挑戦する
とのこと。みなの個性をがっちゃんこさせてシナジー効果を生もうぜ!新しいことしようぜ!日本をアピールしようぜ!といった前向きなエネルギーを感じる言葉が並ぶ。
さて。ここからが本題。これらのコンセプトやテーマ、目標を踏まえた上でロゴマークをみてみよう。
大阪万博のロゴマークについて
大阪万博のロゴマークは「博覧会の周知と更なる機運の醸成を目的として」公募された。
公募期間は2019年11月29日~ 12月15日で、賞金は300万円。300万円か・・・MAZDAのCX-30が買えるな。
最終候補は5つ
デザインはこちら↓
絞り込まれた5つに関して、公式サイトで意見募集等も行われていた。
それぞれの印象について、左からコメントしていく。
- A・・・エネルギッシュなかぼちゃ
- B・・・東京モード学園のCM的な若さを感じる
- C・・・よくいえば一番それっぽい、悪く言えば引っかかりがない
- D・・・昔こんなスーパーボール持ってたな。
- E・・・星のカービィにこんなボスいたな。
このような印象だった。これは評価が難しい。
センス溢れるみなさまの意見が気になる。
というかみていて感じたのは、それぞれコンセプトありきで、コンセプト含めて見るのと単発で見るのとでは評価が大きく変わりそうだということ。
Dなんかはコンセプトアートがかなりシャレオツだった。
選ばれたのは 、Eでした
結果は、一番それっぽくないデザインのE(目玉だらけのやつ)が選ばれた。これによりネットが祭り状態に。自分も選ばれた直後は「うわ・・・なんだこれ」だったのだが、時間が経つにつれ面白くなってきた。ネットの反応も概ねそのような状況。
コンセプトを含め見直してみると変わる評価
1970年の万博のデザイン要素をDNAとして宿した「細胞(セル)」たちがイメージされているとのこと。色々な形をした細胞たちがそれぞれ独立した形を持ちながらも連なってひとつのO(大阪万博のO)をつくっている、というのは、今回の大阪万博の「いのちの輝き」「個と個が輝く」「連なり共創していく」というキーワードとかなりマッチしているように感じる。
何より、「今までにないアプローチに挑戦する」「未来の実験場」というワードにこれ以上ないくらいマッチしていると思えるロゴだ。そう考えるとだんだんと愛着が湧いてくる。攻めた選考をした選考委員の方を全力で賞賛したい。
自分も大阪万博のロゴを描いてみた
ロゴマークをみて浮かんだイメージを元に、自分もロゴマークを描いてみた。
キモ。
いや、待ちたまえ。
このロゴマーク、おどろおどろしさと可愛さみたいなのが、絶妙に共存していて、妙なゆるキャラ感を生んでいる気がするぞ。よくいえばものすごく色々アレンジしたりキャラにしやすい。自分はホルマリン漬けされている実験細胞をイメージしましたよ。FF7のジェノバとかそんな感じの。
なんにせよ、話題になったのだから勝ちだ。こういう面白い話題が定期的に投下されると、ブログも書きやすいんだが。
▼’70の万博に関する本があった。▼